カテゴリ: 著作権  タイトル: 著作権の保護期間
更新2016-09-18 15:44:24

著作権の保護期間

著作権の保護は、著作物の創作のときにはじまり、保護期間も著作物が創作されたときに進行を開始します(著作権法51条1項)。著作権の保護期間は、原則的に著作者の死後50年間です(著作権法51条2項)。共同著作物については、最後の共同著作者の死後50年とされています(同括弧書)。無名・変名の著作物や法人著作など、著作者の死亡が明らかでないか、観念できない場合は、原則的に公表後50年とされます(著作権法52条1項本文、53条1項)。

映画の著作物については、公表後70年間権利が存続します(著作権法54条1項)。

現行規定の適用対象

現著作権法施行の際に、旧著作権法の規定により権利が保護されていた場合は、現著作権法の適用により権利を保護されます(著作権法附則2条1項、2項)。

では、ある著作物について、新旧著作権法の適用を受ける場合、権利保護期間は旧著作権法によるのでしょうか、現著作権法によるのでしょうか。この点著作権法附則7条は、「この法律の施行前に公表された著作物の著作権の存続期間については、当該著作物の旧法による著作権の存続期間が新法第二章第四節の規定による期間より長いときは、なお従前の例による」と定めます。よって、新旧著作権法の適用を受ける場合、保護期間の長い規定による期間、権利が保護されることになります。

また、映画の著作物については、著作権法附則(平成一五年六月一八日法律第八五号) 第2条は「改正後の著作権法(次条において「新法」という。)第五十四条第一項の規定は、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が存する映画の著作物について適用し、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が消滅している映画の著作物については、なお従前の例による」とさだめ、 同3条が「著作権法の施行前に創作された映画の著作物であって、同法附則第七条の規定によりなお従前の例によることとされるものの著作権の存続期間は、旧著作権法(明治三十二年法律第三十九号)による著作権の存続期間の満了する日が新法第五十四条第一項の規定による期間の満了する日後の日であるときは、同項の規定にかかわらず、旧著作権法による著作権の存続期間の満了する日までの間とする」と定めます。

戦時加算等特例法

連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律(以下「戦時加算等特例法」という。)は、連合国及び連合国民の著作権に関し、著作権法(但し旧著作権法(戦時加算特例法2条3項))の特例を定めることを目的としています。連合国とは、日本と戦争をしていた国及びサンフランシスコ講和条約以前にオーストラリア、カナダ、セイロン、フランス、インドネシア、オランダ、ニュー・ジーランド、パキスタン、フィリピン、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びアメリカ合衆国の領域の一部をなしていたものをいいます(戦時加算等特例法2条1項、サンフランシスコ講和条約23条、25条)。連合国民とは、連合国の国籍を有する者などを言います(同法2条2項1号)。

昭和16年12月7日に日本が当事国であった条約又は協定が日本国と開戦した連合国との開戦時において破棄・停止されていたか否かに関わらず、開戦時から平和条約が生じるまでの間に連合国民が取得するはずであった著作権は、日本国において有効に保護されます(戦時加算等特例法3条・戦時に成立した著作物の保護規定)。

昭和16年12月7日時点で連合国及び連合国民が有していた著作権は、昭和16年2月8日から平和条約が効力を生じる日までの期間、保護期間を加算され(戦時加算特例法4条1項)、昭和16年2月8日から平和条約が効力を生じる日までの期間に取得された著作権は、著作権取得の日から、平和条約が効力を生じる日までの期間、保護期間を加算されます(戦時加算等特例法4条2項)。保護期間の加算に一切の手続きは必要ないものとされています(同法7条)。

現著作権施行前の発行物は、旧著作権法の規定により、翻訳権が著作物発行の時より10年で消滅します(著作権法附則8条、旧著作権法7条)が、この10年の保護期間には、戦時加算特例法による加算期間にさらに6か月が加算されます(戦時加算等特例法5条)。

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